今日から、4名の先生のご紹介を、わたし個人の体験と絡めまして綴ってまいります!
まずはこの方がいなくては始まらないという感じの、伊泉龍一先生です。
【伊泉龍一先生プロフィール】
占い・精神世界研究家。数々の有名占い師を教え育てている占い界の第一人者。
タロット・占星術・ヌメロロジー(数秘術)・手相術・ルーンなど、世界中のあらゆる占術に精通している。特にタロットにおいては占術だけでなく歴史や図像学にも造詣が深く、数々の著書・訳書を出版し、複数のPC・携帯サイトも監修している。
プロ・アマ問わず幅広い世代から支持を受け、これまで教えた生徒の数はのべ1万人を超える。
著書『タロット大全 歴史から図像まで』、訳書『シークレット・オブ・ザ・タロット 世界で最も有名なタロットの謎と真実』『占星術完全ガイド ――古典的技法から現代的解釈まで』など多数。
わたしが2015年の年末に伊泉先生とジューン 澁澤さんという方の共著、
『リーディング・ザ・タロット』という本を読み始めます。
この本は共著ではあるのですが、
前半は、伊泉先生がネーミングされた「リヴィジョン」というやり方でタロット・リーディングをしていく手法を、ジューン澁澤さんが解説されていますので、
実質は伊泉先生の視点による本といっていいかと思います。
この本は個人的に本当におすすめでして、
文字が大きいのでサクサク読めますし(そこ?と言われそうですが笑)、
「リヴィジョン」で、マルセイユ版タロットの大アルカナ22枚を読んでいくことによって、とても理解が深まります。
さて、「リヴィジョン」とはどういうことなのか?
伊泉先生の講座に出られたことのある方は、「リヴィジョン」という名称は聞いていなくても、伊泉先生のこういう発言は聞いたことがあるかも知れません。
「相談者の質問を聞いてはいけない。質問に答えようとしてはいけない。
なぜなら、未来は決まっていないから。」
え??と思われた方もいらっしゃるかも知れません。
タロットって、
「彼の気持ちは?」と訊かれたら、タロットカードを引いて、
「カードによると、彼の気持ちは……」と答えるものだと、通常は思われていますよね。
でもそれに対して、伊泉先生は容赦ありません。
「彼の気持ちなんて分かるわけないじゃないですか。」
超、まっとう。
なんでこんな人が、占いの講師をやってるの?
その答えが、タロットは「リヴィジョン」するためのツールだということなのです。
ちなみに、「リヴィジョン」という名称は伊泉先生がつけられましたが、
伊泉先生が勉強された海外の本はそういう風に説明されているということで、
特に突飛な方法というわけでもないのです。
伊泉先生が和訳して出版されているものもあります。
では、タロットを「リヴィジョン」してリーディングすると、どういう風になるのでしょう?
リーディングは「質問」に向くのではなく、「質問者」に向きます。
ひとつの事象を見るのにも、いろんな視点ができますね。
いちばん簡単な、コップに入っている水を「こんなにある」「これしかない」のどちらでも表現できるように、
観測者の視点により、複数の事実が浮かび上がります。
伊泉先生は、タロットの大アルカナ22枚が、ひとつの事象を見る22の視点、パースペクティブとしているのです。
たとえば「彼の気持ちは?」という質問に対して、「愚者」のカードが出たとします。
リーディングは「質問」に向くのではなく、「質問者」に向きますので、
「彼の気持ちは?なんて考えていても意味がない。
自分の気持ちはどうなのか?自分はどうしたいのか?
自分が望むように行動することが、いまのあなたには必要。」
といったリーディングになります。
これは、上にも書きましたように、
「未来は決まっていません」という冷静な視点に基づいています。
その上で、「いまのあなたの、その事象に対する視点への指摘」
および「それに対するアドバイス」として、カードを読むわけです。
こんな風に長々と「リヴィジョン」の説明をしてきたのには意味があります。
このように伊泉先生は、占いを、
ともすればふわっと煙に巻くことになるような、
ミステリアスでファンタジックなものとして語るのではなく、
歴史的研究結果や、冷静な視点から、
「誰にでもわかるように」講義されるのをポシリーとされていらっしゃいます。
実際にも、必ず初心者でも押さえておくべきポイントから話され、
また受講者の反応を見ながら講義を進められるので、
初学者にもおすすめです。
ちなみに、上にいくつか著書、訳書をご紹介しましたが、
処女作はこちらです。
こちら、アマゾンによると全583ページ、厚さは5cmくらいある本です。
しかもこちらは、ちっちゃい文字がぎっしりです。
しかも、占い方などは一切書かれていません。
これが処女作で、しかも30前半で書かれたと聞いたときは、
正直、わたしは思わず「どうかしてるわ」と思ってしまいました(超失礼)
伊泉先生の講座のわかりやすさが伝わるように、
去年開催されました「生命の樹」講座の一部を公開させていただきます。
ちょうど、ポリシーもはじめの方で語られています。若干シニカルです(笑)
そんな伊泉先生が、今回のコラボセミナーで講義していただく内容はこちらです!
なお、伊泉先生と鏡リュウジ先生は、
占星術とタロット、それぞれ講義していただけることになりました!
<占星術>
現代占星術と神智学 ――アラン・レオからディーン・ルディヤへ
現代の西洋占星術のひとつの大きな流れは、「未来を予言する」という意味での「占い」を超えて、その可能性を心理学的な領域にまで広げていっています。では、そうした意味での占星術は、いったいどこから来たものなのでしょうか? 本セミナーでは、その由来を求めて現代占星術の父ともいうべき占星術家アラン・レオ(1860-1917)という人物に、まずは光を当ててみます。実際、現代のわたしたちが知っていた占星術におけるホロスコープの解釈の方法の基礎の多くは、アラン・レオの占星術に端を発しています。「エソテリック占星術」と自ら呼んだ彼の占星術は、長きに渡って続いてきた占星術の伝統へと完全に背を向け、19世紀末のオカルティズムの世界の中で、もっとも大きな影響力を持っていた人物の一人であるヘレナ・P・ブラヴァツキー(1831-1891)の神智学の教義と占星術の象徴体系を一致させる努力の中で誕生したものです。また、それは後のディーン・ルディヤの「ヒューマニスティック占星術」や「トランスパーソナル占星術」とも呼ばれる心理学化された占星術へと続いていく最初の動因とも言えるものとなりました。本講座では、「予言としての占い」に異議を唱えた現代占星術の誕生の原点にあえて立ち返ることで、その思想や理論の持つ意味を改めて見直してみたいと思います。
<タロット>
タロットの進化と変容 ――20世紀後半のタロットと心理学
今日、タロット・カードは「占い」のツールとして広く一般に知られています。しかしながら、その歴史の中でタロットは、近代のオカルティズムやエソテリシズムなどと結びつきながら、様々な「進化」ないしは「変容」を遂げてきました。
そして、20世紀後半になると、ついにタロットは「心理学化」とも言うべき変容を遂げ、従来の「占い」のツールとしての枠組みを超えるものへと、その姿を変えることになりました。その際に、タロットへともっとも大きな影響を及ぼすものとなったのが、ユング心理学、人間性心理学、トランスパーソナル心理学などの人間の心理学的な成長モデルの図式です。
特にトランスパーソナル心理学の「個」から「超個」へと至る人間の意識の変容の過程は、「大アルカナ」と呼ばれる22枚のカードの連続を、ひとつのゴールへと向かう「物語」として解釈するための背景となる枠組みとして用いられるようにもなっていきました。それによって実際のタロット・リーディングも、単に外的な出来事を予言するという意味での「占い」から離れ、むしろ外的出来事への反応を決定づけてしまっている「無意識」の思考や感情へと目を向けていくためのツールへと変わっていきました。
今回はタロットが心理学化されていった1970年代から80年代の時代背景を概観し、そこで当時の「ニューエイジ心理学」とタロットが、具体的にどのように結びけられていったのかを見ていきます。
もし、ご案内文を読んでちょっと難しそうだと感じる方も、
動画サンプルを見ていただければ安心していただけるのではないでしょうか?
伊泉先生のご紹介は以上となりますが、
ご質問がありましたらご連絡くださいね。
続きもお楽しみに!
exis academy 2016-2017
exis-academy - 東京を中心に、西洋占術・精神世界研究家の伊泉龍一先生による占い講座(タロット・占星術・数秘術・手相・生命の樹)を開催しています。
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