こんにちは。
予習シリーズの間が空いてしまってすみません!
あっという間に、あと10日で本番です。
占星術の基礎に関しては、
少し前から鏡リュウジ先生が、ツイッターで素敵な連続ツイートをされています!
流れるのがもったいなくてはじめてtogetterでまとめてみましたので、
ぜひご覧くださいね✨
さて、結局鏡先生の3冊の訳書は読破できないまま、
わたしは講座に臨むことになりそうです。。
ですが、
鏡リュウジ先生の「訳者あとがき」を読むだけでも、予習の一助になると思いますので、
引用をシェアさせていただきます。
『ユングと占星術 新装版』
マギー・ハイド (著)、鏡リュウジ (翻訳)
からご紹介させていただきます。
なお、「訳者あとがき」からの要約ですが、
著者のマギー・ハイドさんは、
英国で、伝統的占星術を自己認識の道具として普及させるために1983年に設立された「カンパニー・オブ・アストロロジャーズ」という占星術団体の創設者の一人で、
英国では第一級の占星学研究家ないし著述家として有名な方ということです。
毎年イギリスに出掛け、英国の占星術世界に出入りしておられるという鏡リュウジ先生は、
マギーさんや彼女のパートナーであるジェフリー・コーネリアスさんとも、
パブやご自宅で夜を徹して語り合う間柄とのことです。
また、下記引用文に出てくる「リズ・グリーン」は、
こちらも鏡リュウジ先生が共著として翻訳された『占星学』の著者です。
マギー・ハイドの『ユングと占星術』より先に出版されています。
以下、
『ユングと占星術 新装版』
マギーハイド (著)、鏡リュウジ (翻訳)
「訳者あとがき」より一部引用
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(前略)
リズ・グリーンら、ユング派の分析家でもある占星術家は、これまでの決定論的、運命論的なホロスコープの解読を「心的事象の分析」と読みかえることによって、旧来の迷信的な「30歳で結婚するだろう」「金運には恵まれない」式の占いから占星術を解放し、まじめで真摯な自己発見のツールとして再生させた。
本書の中でも紹介されているように、惑星や星座は、心の奥底でうごめく元型的な力の象徴であり、そのシンボルによって、表層的な事象の背後に布置されている元型をすかし見ることができると考えられる。実際、ホロスコープを心を表すマンダラとしてみると、そこから実に生き生きとした、そして豊かな解釈が開かれるのだ。
(略)
マギー・ハイドの本書が出たのは、このような状況の中においてであった。もちろん、マギー・ハイドもリズ・グリーンの優秀さは大いに認めている。しかし、その中であえてリズ・グリーン批判という冒険に出ているのである。
そのカギとなるのは、ユング心理学の重要な概念である「シンクロニシティ」をめぐるものである。
従来の心理占星術は、出生の時の「ホロスコープ」が、その人の「心の構造」を表す「地図」になると素朴に考えている。
ホロスコープがどのように現実世界に現れてくるかわからないとしつつも、その人の可能性がホロスコープのなかにすべて潜在しているのだとしたら、結局どこかで決定論的宿命論のくびきからは自由になれないことになる。
それに対して、マギー・ハイドは、占星術家が、偶然性に満ちたこの世界に「参与」することによって、予想もしていなかったシンボルのいたずらが次々に起こってくることを、豊富な例によって示している。
このことを概念的に説明するために、彼女は、ユングのシンクロニシティの概念を整理しなおす試みを展開する。
(後略)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
占星術は、ユング心理学以降、
「リズ・グリーンら、ユング派の分析家でもある占星術家は、これまでの決定論的、運命論的なホロスコープの解読を「心的事象の分析」と読みかえることによって、
旧来の迷信的な「30歳で結婚するだろう」「金運には恵まれない」式の占いから占星術を解放し、まじめで真摯な自己発見のツールとして再生させた。」
と進化したに留まらず、
「その人の可能性がホロスコープのなかにすべて潜在しているのだとしたら、結局どこかで決定論的宿命論のくびきからは自由になれないことになる。
それに対して、マギー・ハイドは、占星術家が、偶然性に満ちたこの世界に「参与」することによって、予想もしていなかったシンボルのいたずらが次々に起こってくることを、豊富な例によって示している。」
と、
「決定的・運命論的なホロスコープの解読」からさらに自由になるため、
「ユングのシンクロニシティの概念」を用いて、
「偶然性に満ちたこの世界に『参与する』ことによって起こること」が解説されます。
歴史における変化や、各人の思想を学ぶことで、
ホロスコープを解読するに当たって、自分がどのような姿勢を取るか、
改めて意識することになるのではないでしょうか。
今回のコラボセミナーにおける、
鏡リュウジ先生の講義のご案内文は以下になります。
<占星術>
内なる星、外なる星。 現代心理学と占星術
19世紀後半から占星術は神智学、そして深層心理学と歩調を合わせるように
内面化されていった経緯があります。
とりわけユング心理学の影響は甚大でした。
心理学者ユングがどのように占星術に接していったのか、
またユング心理学の影響を受けた占星術はどのように変容したのか、
ユングの内的ヴィジョンの記録である「赤の書」などを参照しつつ見て行きたいと思います。
また、ユング派のユニークな心理学者であったジェイムズ ヒルマンや
トランスパーソナル心理学者の騎手であったスタニスラフ グロフらが
どのように占星術を扱ったのかについても触れようと考えます。
<タロット>
内なる旅、外なる旅。現代のタロット道
タロットも占星術と同じく、
20世紀においては大きく内面化されていった経緯があります。
ユングは占星術や易ほどではないにしても
タロットに関心をもっていました。
また現代の神話研究に大きく影響を及ぼしたジョセフ キャンベルもまた
タロットに関心を寄せました。
内的な個人神話としてのタロットについてみていくことにしましょう。
と同時に、タロットには単にこころの問題を超えて
社会のなかでの価値観の転換を促す社会運動としての側面も強くもっています。
こころと社会をつなぐフェミニズムなど問題定義としてのタロットの側面にも
注目してみましょう。
占星術もタロットも、ユングやユング派心理学者に触れてご説明されます。
お楽しみに!
exis academy 2016-2017
exis-academy - 東京を中心に、西洋占術・精神世界研究家の伊泉龍一先生による占い講座(タロット・占星術・数秘術・手相・生命の樹)を開催しています。
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